こんにちは。歯科衛生士の松永です。

前回に引き続き、感染予防のひとつとして皆さんにお伝えしたい 「セルフケア」 の仕方についてお話していきます。

 

まず口腔ケアとは、ご自身で毎日行う 「セルフケア」 と、歯医者さんで歯科医師や歯科衛生士が行う 「プロフェッショナルケア」 の２種類があります。

 

厚生労働省の調査によると日本人の約９５％が毎日行っているという歯磨き。約７割の方が１日２回以上磨いています。一方でよく聞かれるのが「自分の歯磨きに自信がない」という声。

では、皆さんは正しいセルフケアを行えているでしょうか？

いま一度歯磨きの目的を確認しそれぞれに合った歯磨きの仕方を身につけましょう。

 

歯を失う２大疾患として有名なのが「むし歯」と「歯周病」その原因となる細菌、「むし歯菌」と「歯周病菌」はそれぞれ性質が異なります。

 

「むし歯菌」とは歯面にくっついたバイオフィルム（細菌が作る多糖体の膜。熟成して頑固にくっつくには３～4日かかるので１日１回しっかり取り除くことが大切）の中で繁殖、糖を好み酸を排出。

この酸で歯が溶かされむし歯になります。

 

「歯周病菌」とは歯周ポケットのなかに潜む細菌。歯周病菌が出す毒素が炎症を引き起こし一晩で１０００倍にも増殖。空気が嫌いな嫌気性菌のため奥に奥へと隠れてしまいます。

 

まずは、ターゲットである「むし歯菌」と「歯周病菌」それぞれに効く歯ブラシについてご説明していきます。

むし歯予防

歯面にしつこく付着しているバイオフィルムを除去するにはラウンド加工で平切りタイプ、毛先がしっかりした歯ブラシがおすすめ。歯の表面にしっかり当てましょう。

歯周病予防

歯と歯茎の境目にあるポケットのプラーク除去にはテーパード加工で毛先が細くやわらかい歯ブラシがおすすめ。斜め４５度の角度で優しく動かしましょう。

 

それぞれのリスクに対して歯ブラシを選ぶことが大切ですが、一番は両方の歯ブラシを併用することがおすすめです。

 

忙しい朝は歯面をラウンド毛の歯ブラシで効率よく磨き、昼食後はテーパー加工で歯間に的を絞ってケア。夜はゆっくり時間をかけて両方使用する。

 

１日分のプラークを１回の歯磨きでしっかり取り除くのは荷が重いですよね。そこで歯磨きの質を１日トータルで維持出来たらと思っています。

この方法なら負担なく歯磨きが出来ますよね？ぜひ試してみてください。

 

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