こどもの歯周病~仕上げ磨き中に出血しませんか?~
2022/02/24
こんにちは。歯科衛生士の松永です。今回は「子どもの歯周病」についてお話していきます。
歯周病って大人の病気?子どもは歯周病にならないの?そんな疑問にお答えします。
子どもに認められる歯周疾患は、プラーク(歯垢)が原因となる歯肉炎(歯茎のみの炎症)がほとんどで、歯周炎(歯を支えている骨が吸収される病気)はごくまれです。
1歳半までの30%以上の子どもが歯茎の赤み、ハレを伴う歯肉炎に罹ると言われています。
その後成長とともに増加、思春期には半数以上にも及びます。
それでも成人になるまでに歯周炎を発症することはほとんどありません。
子どもの口の中は歯周病のもととなる菌、歯周病菌があまりなく歯ぐきの抵抗力も強いので歯周病が発症しにくいのです。
成長するにつれて歯周病菌が増加していくだけでなく歯ぐきの抵抗力も低下していき歯周病にかかるリスクが増えるため、歯周病に罹ってしまいます。そのため、小さいころからお口の中を清潔に保つことが大切になります。
子どもの頃は歯周病菌があまりないとお話しましたが、成人になって突如出現するわけではありません。
子どものうちに定着する歯周病のもととなる弱い菌が、思春期になって現れるやや強い菌の定着に必要となり、成人になって現れる強い菌の定着に今までに形成された菌が関係すると言われています。
そのため子どもの頃の歯肉炎を放置すると歯周病菌の定着時期を早めて歯周病を発症するリスクを高めることになるのです。
子どもの歯肉炎には、歯垢が原因の「プラーク性歯肉炎」、歯の萌出に伴う「萌出性歯肉炎」成長やホルモンバランスの変化、環境が要因とされている「思春期性歯肉炎」
口呼吸などの悪習癖が原因となる「口呼吸由来の歯肉炎」があります。
一つずつ説明させていただくと
「プラーク性歯肉炎」では、歯磨きが行き届かず残ってしまった汚れ、歯垢が原因で引き起こされる歯肉炎のため、歯垢を除去することが必要ですが、歯ぐきの痛みや出血が伴います。
そのため子どもは歯磨きを嫌がり、歯肉炎をさらに悪化させてしまうのです。一時的に改善してもまたすぐ再発しやすいのが特徴です。
次に、「萌出性歯肉炎」は主に奥歯に生じやすい歯肉炎です。6番目の歯は乳歯が存在せず、歯ぐきを超えて歯が生えるため、歯と歯ぐきの間に汚れが溜まりやすく炎症を引き起こします。
また生えたての歯は他の歯よりも背が低いため、歯ブラシが当たりづらく、むし歯にもなりやすいです。
「思春期性歯肉炎」は小学校高学年から中学生ごろにかけてよくみられ、成長および環境的要因により歯肉炎を生じやすくなります。
最後に「口呼吸が原因の歯肉炎」では、お口で息をすることで歯ぐきが乾燥し細菌の増殖、歯ぐきの赤みやハレを引き起こしてしまいます。
また、全身疾患が原因によって重度の歯周病を引き起こすこともあり、歯周病菌が存在しなくても歯周組織の抵抗力が低いと歯周病を発症してしまいます。
このように様々な原因により歯ぐきの炎症が引き起こされてしまいますが、まずはお子さんのお口の中を清潔に保つことが大切です。
本人の歯磨きだけではなかなか行き届きにくく、磨き残しも残りやすいので、仕上げ磨きを徹底してあげてください。
仕上げ磨きについて書いている当院のブログもあるので合わせてお読みください。
参考文献:デンタルハイジーン 2022 No.2
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