受動喫煙による周囲の方の口腔内への影響
2020/12/05
こんにちは、歯科衛生士の松永です。今回は前回の続きで 「受動喫煙」 と 「歯科医院での禁煙支援」 についてお話したいと思います。
①受動喫煙とは
たばこの煙には、たばこを吸う人が直接吸い込む「主流煙」と火のついた先から立ち上がる「副流煙」の二種類に分けられます。
副流煙には主流煙と同じく体に有害な成分が多く含まれ、ニコチン、タール、一酸化炭素の成分量は主流煙よりも多いといわれています。
この副流煙を自分の意思とは関係なく吸い込んでしまうことを「受動喫煙」といいます。
②受動喫煙による影響
受動喫煙による全身の健康被害については、がんや脳卒中、虚血性心疾患、呼吸器疾患などの病気のリスクが高くなり、妊婦さんや赤ちゃんにも影響があるといわれています。
また、子どもへの害として喘息、中耳炎、呼吸器疾患などが挙げられますが、口腔内への影響としてはむし歯や歯周病、歯肉へのメラニン色素沈着が報告されており、両親のいずれかが喫煙者であると、非喫煙者(の子ども)に比べて5.4~5.6倍子どもの歯肉に着色がみられるといわれています。
しかし、家族が禁煙することで歯肉のメラニン色素沈着が元の状態に戻るという症例も実際に存在します。子供は感受性が強いためか受動喫煙の害を受けやすいですが、その一方で害がなくなれば元の歯肉に戻るということです。
喫煙による口腔内への悪影響についてたくさんお話してきましたが、このブログを読まれている方の中にも、喫煙されている方はいらっしゃると思います。
③禁煙支援とは
近頃は 「禁煙外来」 というものがあるように歯科医院でも 「禁煙支援」 というものがあります。
喫煙によってのリスクをお話し、禁煙への動機づけを行うものです。
「たばこは害があるとわかっているけどやめられない!」 という方が大半ではないでしょうか。
禁煙に成功している人はそう多くなく、外国の調査でも半年以上禁煙が続いている人はわずか一割ほどだそうです。なぜやめられない人が多いのか、それはニコチンの持つ依存性にあります。
たばこを吸うとニコチンは脳にあるニコチン受容体に結合、快感を感じさせるドパミンが大量に放出。喫煙者は快感を味わうことができ、その後30分もするとニコチンがきれ、イライラする、落ち着かないなどの離脱症状が現れます。
ニコチン依存症から抜け出すのはヘロインやコカインなどをやめることと同じくらい難しいといわれています。
すぐ0にすることは難しいため、まずは本数を徐々に減らすことから始めていきましょう。
また、 紙たばこ の方は 加熱式たばこ や 電子たばこ に変更することからでもいいと思います。
喫煙する場所に近づかない。喫煙の代わりに他の行動をする。など生活習慣を変えることも大切です。
禁煙外来で使われている禁煙補助薬には「ニコチン製剤」と「ニコチンを含まない薬」があります。
ニコチン製剤であるニコチンガムとニコチンパッチは口の中の粘膜や皮膚から少しづつニコチンを吸収させることで離脱症状を軽減、禁煙をサポートするものです。
ニコチンを含まない薬はニコチン切れを軽くするほか、たばこの味をおいしいと感じにくくする作用がある薬です。
このような禁煙補助薬に興味がある方は禁煙外来などに来院されるといいかもしれません。
たばこをやめることはすごく大変なことです。少しずつでも構いません。自分のため、なにより周りの大切な人のために禁煙をしてみるのはいかがでしょうか。
なにかあればご質問、ご相談お待ちしております。
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