喫煙が口腔内に及ぼす影響について
2020/11/02
こんにちは、歯科衛生士の松永です。今回は喫煙と口腔内の関わりについてお話します。
「たばこ」とはナス科の植物「タバコ」からできており、代表的な紙巻たばこの他、加熱式たばこ、電子たばこなど様々な種類が販売されています。
たばこは身体にも口腔にも影響があることは皆さんご存知だと思います。今回は、たばこが口腔内にどのように影響を及ぼすのか数回に分けてお伝えしたいと思います。
たばこの煙の中には健康に悪影響を及ぼす有害物質が250種類以上含まれているといわれています。口腔はたばこの煙が通過し、最初に貯留する器官です。
口腔に対して、直接的影響と血液を介した間接的影響があります。
喫煙直後、ニコチンの血管収縮作用により、歯肉毛細血管の血流量減少、ヘモグロビン量、酸素量の低下を起こし、長期間の喫煙につれて歯肉がぎゅっと硬くなり出血の減少をきたします。
そのため歯と歯茎の境目にある歯周ポケットが深く形成されていても出血が少なく、歯肉のメラニン色素沈着もあり、歯周病の主な特徴である 「歯ぐきが赤く腫れて血が出る」 という症状が出ないことで歯周病である自覚を遅らせてしまいます。
歯周ポケット内に定着、生息する歯周病の原因となる歯周病原菌は、酸素がない状態で発育する嫌気性菌です。喫煙者は非喫煙者と比べて歯周ポケット内の酸素濃度が低いため、歯周病原菌が住みやすい環境になってしまいます。
また、歯肉の血行不全による免疫機能が低下、細菌感染しやすくなり、むし歯への感受性を高めると言われており、むし歯の原因菌であるミュータンスレンサ球菌の成長促進も認められています。
その他にも、歯の喪失率は非喫煙者と比べて約2倍。喫煙本数、喫煙年数が多ければ多いほど歯を失うリスクが上がってしまいます。歯を失ったあとに行うインプラント治療も1年未満の脱落リスクが2倍と様々なところで影響を及ぼしてしまいます。
では、近年増えつつある加熱式たばこだったら良いのか?そうではありません。
加熱式たばことは、タバコ葉を燃焼させることなく、加熱して使用するたばこです。
加熱式たばこにも様々な有害物質が含まれています。従来の紙巻たばこより含有量は少なくても口腔に対して悪影響なことには変わりません。
また口で呼吸すること自体、口腔乾燥をまねき細菌増加を促してしまう。むし歯や歯周病になりやすいお口にしてしまうのです。
歯科医院でも「禁煙指導」というものがあります。そのことについてもまた後日お話しできたらと思います。
今回は喫煙をされている当人に対しての悪影響についてお話ししました。次回は「受動喫煙」がどのように周りの人の口腔内に悪影響を及ぼすのかお伝えします。
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