歯周病 vol.2 歯周病細菌の好物って何??
2019/11/12
こんにちは。歯科衛生士の秋吉です。
前回は歯周病についてお話しましたが、今回は歯周病菌についてお話しします。
お口の中には300~500種類の細菌が潜んでいますが、歯周病に関係するのは約20種類程度です。
歯周病は細菌の組み合わせで人それぞれ状態が異なります。
その中でも歯周病は2つのタイプの細菌への感染で起こります。
1つ目が「グラム陰性菌」です。細胞壁の成分に毒素作用があることから歯ぐきの炎症を引き起こす原因になります。
2つ目が増殖に酸素を必要としない「嫌気性菌」です。この菌には、酸素にさらされると死滅してしまう「偏性嫌気性」と酸素がある中でも生存可能な「通性嫌気性」の2種類に分けられます。
数ある歯周病菌にもリスクの高低差があり、低いものを底辺にしてピラミッドが出来上がり、成長する段階によって徐々に危険度の高いもので構成されていきます。
歯周病菌の中でも症状を重症化させる3つの菌種を「レッドコンプレックス」と言います。歯周病患者さんの中のほぼ7割は感染していると言われていて、ピラミッドの頂点に位置しています。
①porphyromonas gingivalis (P.g菌)
慢性歯周炎の原因菌で強力な付着力によってバイオフィルムの形成に役立っていると言えます。また、内毒素には骨を溶かす作用や口腔内で悪臭を放ちます。歯周病の悪臭はこの内毒素が関与しています。
②treponema denticola(T.d菌)
③tannerella forsythensis(T.f菌)
これらの菌はどこから来たのか?例えば、今からの時期多くなるお鍋などでの直箸、家族や友達からのスキンシップなど唾液を介した経口感染になります。だからと言って、それを全くしないというのは難しいですよね。そこで大切になるのが家でのブラッシングと歯医者での定期的な検診です。お口の中に入ってきた歯周病菌を放っておくと菌は血流に乗って全身を駆け巡り色々な影響を及ぼします。例えばその中には心臓病や肺炎、糖尿病、早産などがあります。
また、これらの菌は血液中の鉄分が大好きです。
普段歯磨きをして出血することはありませんか?
歯周病菌は、出血により血液中の鉄分を得ると、たちまちケタはずれに増殖し、その病原性も増悪してしまいます。
逆に、歯周病菌がいたとしても、出血しないような口腔内環境に整えておけば、歯周病菌は飢餓(鉄欠乏)に陥るので、歯周状態も改善していくのです。
歯周病菌は一度感染すると、ご自宅でのブラッシングをはじめとしたセルフケアや歯科医院でのプロフェッショナルケアを行ったとしても完全に駆逐することはできません。ただし、それらのケアをもって出血しない歯茎を維持していれば、歯周病菌が悪さをすることはないのです。
常日頃から、ブラッシング時に歯茎から出血していないか気を付けて確認してみてください。
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